MRと定期的に会っている理由、MRと定期的に会っていない理由について、自由回答によるアンケート調査を行いました。本記事では、アンケート調査で得られた医師の回答を抜粋してご紹介します。
「MRと定期的に会っている理由、会っていない理由」※1では、MRとの面談状況とその理由について調査しました。
その結果、「MRに会っていない」医師は以下の3つのパターンに分類できることがわかりました。それぞれについては下記記事をご確認ください。
(1)【MR未リーチ/必要時のみ面談希望派】医師がMRに会わない理由とは?
(2)【MR未リーチ/MR不要派】医師がMRに会わない理由とは?
(3)【MR未リーチ/面談希望派】医師のニーズは?
本記事では、医師がMRと定期的に会う理由をご紹介します。
調査概要
- ● 調査期間:2025年3月21日~3月27日
- ● 調査方法:インターネット
- ● 有効サンプル数:MCI調査パネル医師180名
- ● 設問・集計方法:「MRと定期的に会っている先生は会っている理由、定期的に会っていない先生は会っていない理由について教えてください」(自由回答)の回答内容を集計
【再掲】「MRに定期的に会っている」医師の割合は約44%
設問「MRと定期的に会っている先生は会っている理由、定期的に会っていない先生は会っていない理由について教えてください」への自由回答結果から、医師のMRとの面談状況を集計しました。※1
その結果、「MRに定期的に会っている」と回答した医師は全体の44.0%でした。
「MRに定期的に会っている」医師のコメント(抜粋)
医師の自由回答には、「直接話を聞きたい」という声を中心に、資材やWebサイトだけでは得られない他剤比較、他院での使用状況といった情報を得たいという声が多く見られました。一方で、定期的に会っているがMRの訪問を有意義と感じていないコメントも一定数寄せられました。以下、抜粋したコメントをご紹介します。
有用な情報提供がある
新しい情報収集にはMRさんの訪問は必要と考えます。WEB講演会などでもいいとは思いますけど、直接会って話をする方が印象に残りますし、定期的に訪問してもらって熱心さをアピールしてもらった方がこちらも本気になります。
- その他の病院(国公立以外の病院)泌尿器 50代
定期的に会っている理由は、やはり薬の情報を得る事が出来るからです。新薬、これから発売される薬のおおよその情報はMRさんから得る事が多いです。その後、自分でWeb等を用いて詳細な情報を得る様にしています。
- その他の病院(国公立以外の病院)産科/産婦人科 60代
自分が使っている薬剤の詳細な薬理作用や、同じ効果の他剤との比較情報、最新情報が定期的に入るため、MRと会っている。また近隣の先生方の薬剤の使用状況を把握できるため、医療連携において有用であると考えている。
- 大学病院 耳鼻咽喉科 40代
使いたい薬の詳細なデータや副反応事情、或いは臨床データなどをきちんと対面で確認したいから。
また、対面にてコンタクトをとることでその後のいろいろな臨床データ、表には出てきにくいその薬の評価や実臨床での応用事例・結果などが聞かされる機会もあるので、良い情報となり得る。
- 診療所・クリニック 皮膚科 70代
MRの方と定期的にお会いしている理由は、最新の薬剤情報や副作用、他施設での使用経験など、現場に直結する実践的な情報を得ることができ、診療に役立つためです。一方で、定期的にお会いできていない場合は、外来や手術などの業務が多忙で、時間的な調整が難しいことが主な理由です。効率的な情報提供の機会があれば、今後も積極的に活用していきたいと考えています。
- 国公立病院 呼吸器外科 40代
仕方なく会っている
訪問があるので、MRと定期的に会っていることになります。MRとのコミュニケーションはそんなに好きなわけではありませんが、何か困ったときに頼りにしたいとも思っているので訪問がある限りはお付き合いするようにしています。
- 診療所・クリニック 代謝・内分泌・糖尿病 40代
向こうも仕事だという事はよくわかっているのですが、正直連絡もなく待たれるのはとても困るし嫌です。休憩時間に食い込んでしまったりするし。アポイント制若しくは、週1くらい指定時間を設けておくくらいがちょうどよいのではないでしょうか、必要があったら連絡しますし。
- 診療所・クリニック 皮膚科 40代
定期的にMRに会いたいとは思わないが、たぶん先方はそれが仕事なので、定期的に会いに来る。たぶんそれをしないと上司に怒られるのだろう。こちらもMRとの面会は特に嫌というわけではないので、適当に情報収集のつもりで会っているという感じ。
- 大学病院 眼科 40代
ラボ編集部からのコメント
「MRと定期的に会っている」医師の自由回答からは、他のチャネルでは得られない情報を得たい、MRから直接話を聞くことのメリットを感じているということが分かります。この点で、MRの存在は他チャネルでは代替不可の存在であると言えるでしょう。
MRの価値を活かした医師への情報提供を行うことと同時に、MR以外でも実施可能な情報提供は他チャネルへシフトさせていくことが、オムニチャネル推進の上で必須事項だと考えられます。
今後明らかにしていくこと
医師にとっての理想的な情報収集について、医師インタビューを通じて明らかにしていきます。
(文:松原)






