働き方改革でMRの面談が減少する医師の代替チャネル
「DM白書ラボ」では、DM白書ご購入企業様からいただいたご要望の中から、各社共通のニーズと思われるテーマをピックアップし、深堀分析を行っています。DM白書2023年夏号の報告会では、初めて実施した「医師の働き方改革」に関連する調査結果に対して、多くの製薬企業様からさまざまなご要望をいただきました。今回は、特にご要望の多かった「MRとの面談機会が減少すると考えられる医師に対して、どのような代替チャネルを検討するべきか」というテーマについて深堀分析を実施しました。
「DM白書2023年夏号」(n=5,129名)の回答を対象にしています。
前提条件
下記2つの条件を共に満たす医師について集計を実施しました。
・労働時間短縮計画が「計画策定され推進中」または「計画策定中」と回答したHPの医師※1
・今後「MR(面談)」から疾患・薬剤情報を得る時間が「減ると思う」と回答している医師※2※3
結果サマリ
「MR(リモート面談)」、「現地開催の講演会」、「製薬企業主催の勉強会・説明会」については「減ると思う」が「増えると思う」を大きく上回りました。一方で、「インターネットサイト」「インターネット講演会」などのデジタルチャネルは「増えると思う」が「減ると思う」を上回りました。
ラボ編集部からのコメント
労働時間短縮計画が既に推進されている、または策定されつつある施設においては、医師が施設にいる時間は短くなっていくと思われます。今後はそれを踏まえ、医師の『帰宅後の情報収集活動』という視点での検討も必要になってくると考えられます。
例えば、今までは施設内でインターネット講演会を視聴していた医師が、今後は施設内でインターネット講演会の開催に気づき、帰宅後に視聴するケースが増えてくる可能性がありますが、このニーズに応えるためには、オンデマンド配信やタイムシフトの充実が必要になってくるのではないでしょうか。
※1「2024年4月に開始される医師の時間外労働規制に備えて、先生のご勤務先での医師労働時間短縮計画策定状況をお教えください。」という設問に対して「計画策定され推進中」または「計画策定中」と回答したHPの医師に限定して集計。
※2 「時間外労働時間の上限設定が適用されることで、先生が各媒体から疾患・薬剤情報を得る時間は今後どのように変化すると思いますか。」という設問に対して、「増えると思う」「変わらないと思う」「減ると思う」から回答。「各媒体」は下記の8つのチャネルについて回答。
「MR(面談)」「MR(リモート面談)」「MR(メール)」「インターネットサイト※インターネット講演会を含まない」「インターネット講演会(インターネット上にて視聴できる講演会)」「現地開催の講演会」「製薬企業主催の勉強会・説明会」「学会」
※3 ※2 の設問で、「MR(面談)」から疾患・薬剤情報を得る時間が「減ると思う」と回答している対象医師607名について、他の7つのチャネルから疾患・薬剤情報を得る時間についての回答結果を集計
出典
●DM白書2023年夏号
調査期間:2023年4月17日~4月28日
調査方法:インターネット
有効サンプル数:医師5,129名
ダウンロード
ご提供するダウンロードファイルは、サイト規約の範囲内でご利用いただけます。