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「医師の働き方改革」による情報収集への影響(MR面談)(2023年秋号)

記事公開日 2023.09.21
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記事公開日 2023.09.21

(2023年秋号)

「DM白書」では、チャネル別利用意向やメディアマインドシェアといった定期的に調査している項目に加えて、毎号「特集」として時代のトレンドに合わせた設問を用意し、医師の利用状況や利用意向を調査しています。本記事では、2023年秋号の特集テーマである「「医師の働き方改革」による情報収集への影響(MR面談)」の選定背景および調査結果の概要をご紹介します。

本記事は、製薬業界の動向を把握していただくことを目的としています。
DM白書に掲載されている詳細なデータについては、本記事では取り扱っておりませんのでご了承ください。

目次

「医師の働き方改革」による医師のMR(面談)からの情報収集活動の影響を探る

選定背景

「医師の働き方改革」に伴い、医師の時間の使い方が大きく変わり、薬剤・疾患関連の情報収集方法に影響が出ることが予想されることから、2023年夏号では、先生が各媒体から疾患・薬剤情報を得る時間が今後どのように変化するかについて調査を行いました。その結果、「増えると思う」と回答した割合は、「減ると思う」と回答した割合よりも高いが、媒体別でみると、MR(面談)では「減ると思う」と回答した割合の方が高い結果となりました。

「医師の働き方改革」による情報収集における今後の影響については、各製薬会社にとってとても関心の高いテーマであることがわかり、2023年夏号標準版リリース後に多くのご質問をいただいております。

そこで、「DM白書2023年秋号」では、「医師の働き方改革」によるMRとの面談(対面)への影響を中心に、以下内容にて深堀調査しました。

・時間外労働時間の上限設定が適用されることで薬剤・疾患関連情報の収集時間がどのように変化すると思っているか(チャネル別※1の変化)
・今後の情報収集時間について「変わらないと思う」と回答した理由※2
・今後の情報収集時間について「減ると思う」と回答した理由※2
・今後の情報収集時間が減ることによる懸念事項は何か※2※3
・所定労働時間外での情報収集活動について、情報収集方法別の残業時間内/外の扱いについて※4

※1 調査対象チャネル:MR(面談)、MR(リモート面談)、MR(メール)、インターネットサイト(インターネット講演会を含まない)、インターネット講演会(インターネット上にて視聴できる講演会)、現地開催の講演会、製薬企業主催の勉強会・説明会、学会
※2 調査対象チャネル:MR(面談)
※3 MR(面談)からの情報収集時間が減ることによる懸念事項は次から選択:薬剤に関する新しい情報がタイムリーに入手できない懸念がある、薬剤に関する質問・相談がタイムリーにできない懸念がある、インターネットで調べる手間が増える懸念がある、気軽な質問や依頼をしづらくなる懸念がある、インターネット講演会のオンデマンド配信(録画配信)、その他(FA)、特に困ることはない
※4 調査対象チャネル:MR(面談)、MR(リモート面談)、インターネット講演会、製薬企業主催の院内説明会・勉強会、学会共催セミナーへの参加、製薬企業のウェブサイトでの薬剤情報閲覧、医療系ポータルサイトでの薬剤情報閲覧

調査結果概要

調査の結果、MR(面談)から疾患・薬剤情報を得る時間が「変わらないと思う」と回答した理由では、「既にMRとの面談が完全アポイント制であるため」が最も多いことが分かりました。その他、「既に曜日・時間帯が制限されているため」など、既になんらかの制限がされている施設に勤務の医師については、MR(面談)から疾患・薬剤情報を得る時間に大きな変化はないのではないかと考えられます。

MR(面談)から疾患・薬剤情報を得る時間が「減ると思う」と回答した理由では、 「MRとの面談可能な時間帯・曜日が縮小するため」が最も多く、「医師の働き方改革」に伴う施設の労働時間短縮計画による環境変化の影響が高い割合を占めました。一方で、「今後は面談依頼を断りやすくなるため」「MR数がさらに減少すると思われるため」といった理由もあることが分かりました。

また、「MR(面談)」から疾患・薬剤情報を得る時間が減ることによる懸念事項については、40%弱の医師が「特に困ることはない」と回答しており、新薬の処方に消極的な医師ほどその割合が高い結果となりました。

本結果を、「医師の働き方改革」の施行に向けたオムニチャネル戦略上の取り組むべき課題検討や、医師の特徴に合わせた各チャネルのリソース最適化などの検討材料にもご利用いただくことができると思います。

※本データの詳細は「DM白書2023年秋号」掲載

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