MRがリアルでアプローチできていない医師の情報入手先
「DM白書ラボ」では、DM白書ご購入企業様向けの報告会を通じて集まったご要望の中から、各社共通のニーズと思われるテーマをピックアップし、深堀分析を行っています。
DM白書の調査において「MRの面談・電話を通じて定期的に情報を取得している製薬企業が1社もない」と回答している医師について、情報入手先に関する追加の分析結果をご紹介します。「DM白書2023年春号」(n=5,072名)の回答を対象にしています。
結果サマリ
利用意向と利用実態
製薬会社から提供される各情報源の利用意向を表す「疾患・薬剤情報取得の効率化のための情報源利用意向」と、利用実態を表す「メディアマインドシェア※1」について、MRの面談・電話によるリーチがない医師に絞って集計しました。
いずれもMRチャネルの回答割合が総じて低く、インターネットチャネルの利用意向が高い結果となりました。
処方行動への影響
処方行動が変化した薬剤の情報源についても、「インターネットサイト」、「インターネット講演会」がともに50%以上と高い結果となりました。
ラボ編集部からのコメント
本調査結果では、処方行動が変化した薬剤の情報源としてインターネットチャネルの割合が高い結果となりましたが、「MRからは定期的に情報を入手していない」と回答している医師群でありながら、処方判断としてMRから入手した情報を選択している医師も一定数いることも踏まえると、インターネットチャネルとMRとの連携を切り捨ててしまうのは早計かもしれません。
※1医師が疾患・薬剤情報を得る際に活用する媒体について、全体を100%とした際の各メディアが占める割合の平均値
新たな仮説・検証項目
本記事では、MRが定期的に会っていない医師の、処方行動が変化した薬剤の情報源の調査結果をご紹介しました。MRと定期的に会っていない医師は、新薬処方段階ごとのチャネル組み合わせ意向、および、情報収集において各チャネルに求めることも、MRと定期的に会っている医師とは異なるのではないでしょうか。
リサーチテーマ「MR未リーチ先における、最適なオムニチャネル展開は?」では、MRと定期的に会っていない医師が、どのようにチャネルを活用し、また、その背景にどのようなニーズがあるのかを引き続き調査していきます。
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