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MR未リーチ医師の、疾患・薬剤情報収集方法‐大学病院勤務医師編‐

記事公開日 2024.06.19
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記事公開日 2024.06.19

取材年月:2024年3月

背景・目的

DM白書ラボで行ってきたDM白書データ深堀分析※1で、MRリーチなしの医師と、MRリーチありの医師にはチャネル活用方法に差があることは明らかになっていますが、医師の考えや行動の背景は調査データだけではとらえることができていません。

本記事では、定期的にMRから情報収集を行っていない「MRリーチなし」医師へのインタビューを通して、薬剤・治療情報の収集方法、また、処方決定に至るまでの各チャネルの利用方法を明らかにしていきます。

I先生プロフィール ・施設形態:大学病院
・診療科:乳腺外科
・年代:40代
・新薬の処方意向:新薬は進んで採用・処方を検討

目次

詳細

定期的にMRと会っていない理由は「MRからは、新たな情報を得られないから」

先生は定期的にMRに会っていないとのことですが、その理由を教えてください

コロナ禍で訪問規制などがある前から、 MRとは定期的に会っていないのでしょうか?

専門領域の薬剤に関する情報収集時に最も利用するチャネルは「論文」

「MR未リーチ先におけるメディアマインドシェア」の表を見ながら、I先生のチャネル活用比率を回答いただいた結果は下表※2のとおりです。

MR未リーチ先におけるメディアマインドシェア
  • ※2 医師版マルチメディア白書2023年冬号
    DM白書2023年冬号
    調査期間:2023年10月13日~10月20日
    調査方法:インターネット
    有効サンプル数:医師5,069名

最も割合が高いチャネル「その他」(60%)は、何を利用されていますか?

論文を閲覧する際に利用する媒体やツールについて教えてください

論文から情報を得る時はThe New England Journal of Medicineなどを読まれるのか、具体的な症例や疾患から論文を調べるのか、どちらのケースが多いのでしょうか?

次に利用している割合が高いチャネル「学会」の活用方法について教えてください。

学会誌を除く「医療系雑誌・新聞」(5%)では、どんな情報を閲覧されていますか?

製薬企業のサイトにも臨床試験データなどが掲載されているケースもあると思いますが、あまりご覧になりませんか?

インターネットサイト、インターネット講演会(各5%)はいかがでしょうか

インターネットサイトとインターネット講演会の利用が少ない理由はありますか?

MRからの説明(面談・電話)(5%)ですが、MRに先生から面談を依頼することはありますか?

興味が沸いた薬剤について調べるチャネルは、どのフェーズでも「論文」が重要

続いて、新薬処方の段階を以下5段階とした場合、興味が沸いた薬剤を調べるチャネルについて、段階別に回答いただきいた結果が以下の表です。

新薬処方段階別のチャネル活用方法

専門領域での新薬処方の段階それぞれで必要な情報と、その情報を入手するために利用するチャネルについて、教えてください。

新薬処方の段階によって必要な情報が異なるのでは、と想定していたのですが、すべての段階で先生が参照されるのは臨床試験のデータということでしょうか?

販売前の段階で、処方への意思決定をされているのでしょうか?

新薬発売の情報を得るのは、どのチャネルですか?

「(4)処方選択肢の一つとして処方している」「(5)最優先で処方している」段階で必要な情報はどのようなものですか?

リアルワールドデータと言われる市販後調査のデータなどを集めることはありますか?

薬剤の効能効果が、先生にとっては処方判断の最重要項目ということでしょうか

MRからの情報が処方の後押しになることはありますか?

副作用があったときに的確な情報をくれるなど、製薬企業やMRの対応力に差はあると感じますか?

チャネル選択の基準は、自分にとって必要な情報を、より早く入手できること

弊社で調査を行った、MRリーチありとなし、それぞれの医師における新薬処方の各段階における活用チャネルの組み合わせTOP3は下表※3のとおりです。ここまでのお話で、I先生との組み合わせ状況とはかなり差異があるため、先生のご意見を伺いました。

MRリーチ有無別・新薬処方の各段階における活用チャネルの組み合わせTOP3

調査データでは医療系ポータルサイトとインターネット講演会が上位ですが、先生はご覧にならない?

医療系ポータルサイトやMRさんから情報を収集されている先生方と、先生との違いはどのようなところだと思われますか?

自分で調べるよりもMRに聞いた方が早いということはありませんか?

インターネット講演会を見るタイミングはありますか?

処方の意思決定をする際、MRからの情報は副次的要素

MR未リーチの医師を対象としたDM白書の調査結果※4が下表のとおりです。

MR未リーチ先におけるPI
  • ※4 医師版マルチメディア白書2023年冬号
    DM白書2023年冬号
    調査期間:2023年10月13日~10月20日
    調査方法:インターネット
    有効サンプル数:医師5,069名

先生にとってMR(面談・電話・メール)はどの程度重要ですか?

例えば、副作用に関する懸念点をMRに質問した際に、求めている回答が得られなかった場合は、処方をやめておこう、となりますか?

副作用データは、MRからでないと得られない情報なのでしょうか?

製薬企業の評価は処方決定要因にはならないが、MRが、副作用情報の提供時にしっかりとした対応を行うことで、製薬企業への信頼感は増す

薬剤プロファイル以外の処方決定要因への影響について、「MR活動への期待事項とその評価」の調査結果※5は下表のとおりです。

MR未リーチ先におけるMRへの評価、期待度
  • ※5 医師版マルチメディア白書2023年冬号 白書ラボ独自設問
    DM白書2023年冬号
    調査期間:2023年10月13日~10月20日
    調査方法:インターネット
    有効サンプル数:医師5,069名

MRを介さずに、「企業への信頼感」や「副作用や製品回収が起きた時の対応力」などが処方決定に影響すると思いますか?

先生の専門領域に強みを持っている製薬企業とその他の企業では薬剤に関する安心感は異なりますか?

副作用や製品回収への対応によって製薬企業への信頼度が大きく下がるということはないのでしょうか?

では、逆に副作用が出た時のMRの対応によって製薬企業への信頼感が増すということはあると思いますか?

仮にMRがいなかったとしたら、副作用関連の情報を入手する手段はありますか?

副作用や製品回収などが起きた時の対応以外は、ご自身でどのように調べますか?

医師の働き方改革によって、先生の情報収集の時間も変化すると思うのですが、現在の情報収集スタイルに影響はありそうでしょうか。例えば、インターネットなどをもっと活用するようになる、などの変化が起こりそうでしょうか?

考察

ラボ編集部より

新薬処方意向が「新薬は進んで採用・処方を検討」であるI先生は、新薬承認前の段階から、論文や学会発表を通じて該当疾患への効果・安全性情報を自ら収集していることが明らかになりました。

医師が製薬企業に望む情報として、「数例処方」段階における副作用情報が挙げられています。とくに発売直後の副作用情報は製薬企業しか持っていない情報となり、医師の求めに応じてスピーディかつ正確な情報提供を行うことが、製薬企業の信頼度向上にも影響することがうかがえました。

また、MRから情報収集を行わない理由として「いつも同じ話をする」「新しい情報がない」といったコメントがありました。医師の求めていない情報を押し付ける情報提供スタイルは、結果としてMR未リーチ医師を増やす要因の1つとなりそうです。

今後

次回以降の調査で解決すべきことは?

次回は、今回と同様に「MRと定期的に会っていない医師」もう1名に伺ったお話を紹介します。(2024年7月公開予定)

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