医師は全国Web講演会とエリアWeb講演会を使い分けているのか?【DLあり】
「DM白書ラボ」では、DM白書ラボ独自の調査データを提供しています。今回は、医師が全国Web講演会(以下、全国講演会)とエリアWeb講演会(以下、エリア講演会)をどのように使い分けているのかについてのインターネット調査結果をご紹介します。
医師インタビュー「医師のチャネル利用実態と、チャネル連携への期待事項」※1では、薬剤の使用経験のある医師の話を聞ける場としてエリア講演会を挙げる医師の声がありました。そこで、今回は「医師は全国講演会とエリア講演会を使い分けているのか?」について定量調査で明らかにします。
前提条件
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● 選択式アンケート
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・設問
「全国Web講演会、エリアWeb講演会をどのように使い分けていますか?(複数選択可)」、選択肢は以下から回答
‐「【1】薬剤・疾患・治療の解説:全国講演会」
‐「【1】薬剤・疾患・治療の解説:エリア講演会」
‐「【1】薬剤・疾患・治療の解説:全国/エリアに差はない」
‐「【2】試験データ、論文などエビデンス情報の解説:全国講演会」
‐「【2】試験データ、論文などエビデンス情報の解説:エリア講演会」
‐「【2】試験データ、論文などエビデンス情報の解説:全国/エリアに差はない」
‐「【3】KOLによる薬剤・疾患・治療に関する解説:全国講演会」
‐「【3】KOLによる薬剤・疾患・治療に関する解説:エリア講演会」
‐「【3】KOLによる薬剤・疾患・治療に関する解説:全国/エリアに差はない」
‐「【4】治療実績のある医師による経験談:全国講演会」
‐「【4】治療実績のある医師による経験談:エリア講演会」
‐「【4】治療実績のある医師による経験談:全国/エリアに差はない」
‐「【9】専門領域における薬剤の情報収集で、Web講演会は視聴しない」
・集計条件
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「勤務先施設形態」が「大学病院」「国公立病院」「その他の病院(国公立以外の病院)」「医院・診療所・クリニック」を対象とし、「勤務先施設形態」が「介護老人福祉施設・介護老人保健施設」「その他」は除外。
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「生年月」に記載がない医師を「年齢不明」と定義。
・調査期間:2024年8月22日~8月26日
・調査方法:インターネット
・有効サンプル数:医師1,369名
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・設問
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● 自由回答式アンケート
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・設問:「全国Web講演会、エリアWeb講演会をどのように使い分けていますか?」(自由回答)
・調査期間:2024年10月17日~10月21日
・調査方法:インターネット
・有効サンプル数:医師93名
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・設問:「全国Web講演会、エリアWeb講演会をどのように使い分けていますか?」(自由回答)
結果サマリ 講演会の内容は「全国/エリアに差はない」が70%以上で最多
講演会内容それぞれについて、「全国/エリアに差はない」と答えた医師がいずれも70%以上で最多でした。講演会内容別では、全体的に全国講演会がエリア講演会を上回っています。全国講演会が多く選択されたのは、「試験データ、論文などエビデンス情報の解説」で、エリア講演会が多く選択されたのは「治験実績のある医師による経験談」でした。
全国/エリアの使い分けを行う医師コメント(抜粋)
全国/エリア講演会を使い分けている医師からは以下のようなコメント(抜粋)がありました。コメント全文はダウンロードデータを確認ください。
- ● 全国講演会は最新の知見や広範なトピックに触れる機会として、エリア講演会は地域特有の医療ニーズや患者背景に焦点を当てた実践に即した具体的な対応策を学ぶ場として活用しています。(一般内科/総合診療科)
- ● 全国講演会では「試験データ、論文などエビデンス情報の解説」の内容で、総論的な理解ができるが、実臨床には直接には役にたたない。エリア講演会では「治療実績のある医師による経験談」が主なので、実臨床からの情報で、すぐに臨床に役に立つ情報が多く、勉強になります。(精神科)
- ● 全国講演会は、全国の医療従事者を対象に広範なテーマを扱い、最新の治療法や医療トレンドについて情報を共有する場として利用しています。一方、エリア講演会は特定の地域に絞り、地域特有の課題やニーズに対応した内容を中心に企画することで、地域医療の発展をサポートしています。(麻酔科)
※ダウンロードデータでは、グラフや、全国/エリア講演会の使い分けについての記事掲載以外の医師コメントもご確認いただけます。
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ラボ編集部からのコメント
多くの医師は、講演内容によって全国/エリアのWeb講演会を使い分けていませんでした。
ですが、DM白書ラボインタビューや、本記事の医師コメントでは全国講演会ではガイドラインや最新の知見など広範囲のテーマについての情報を得る、エリア講演会は臨床に即した情報や地域に即した情報を得る、など、両講演会を使い分けている医師も3割程度いることが明らかになりました。
「Web講演会は再生しているだけ」※2といった医師もいる中、Web講演会からの情報収集に前向きな医師を把握し、彼らに対しWeb講演会をきっかけとした情報提供やフォローアップを行うことは、医師との関係性を築く1つの手法だと考えられます。
今後明らかにしていくこと
リサーチテーマ「医師ニーズを満たしたWeb講演会の実施方法とは?」では、医師インタビューより導き出した仮説を定量化し、具体的な実行プランをご紹介していきます。次回は、医師がWeb講演会へ最も期待している「視聴前」の告知方法についてご紹介します。(2024年12月掲載予定)
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