Web講演会中の疑問を解消するために、医師が製薬企業に希望する対応【DLあり】
DM白書ラボでは、Web講演会に対する医師ニーズを定性・定量データをもとに調査しています。今回は、医師がWeb講演会に参加する際にどのような疑問解消方法を求めているかの調査結果をご紹介します。
医師インタビューでは、「講演会中の質問に対する演者の回答は短く、疑問が解消しない」※1や「疑問点があってもほとんど質問したことはありません」※2という声がありました。そこで本調査では「Web講演会内容への疑問が生じた場合に医師がどのような解消方法を望んでいるのか」について定量調査した結果をご紹介します。
目次
前提条件
- ● 設問「Web講演会中に疑問点が沸いてきたとき、疑問解消のために製薬企業へ希望する対応はどんなものでしょうか。先生のお考えに近いものをすべてお選びください。」(複数回答可)
‐Web講演会前に事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み
‐Web講演会中に、個別に演者への質問を送れる仕組み
‐Web講演会中に、担当MRへ質問を送れる仕組み
‐Web講演会中に、担当MRへの面談依頼を送れる仕組み
‐Web講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される
‐Web講演会終了後、講演会の補足情報についてMRが連絡がある
‐Web講演会終了後、講演会の関連情報の紙媒体の資料の提供がある
‐上記以外
‐Web講演会中の疑問は自分で解決するので製薬企業に期待していない
‐Web講演会中に疑問が生じることはほぼない
・集計条件
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「勤務先施設形態」が「大学病院」「国公立病院」「その他の病院(国公立以外の病院)」「診療所・クリニック」を対象とし、「勤務先施設形態」が「介護老人福祉施設・介護老人保健施設」「その他」は除外。
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「生年月」に記載がない医師を「年齢不明」と定義。
・調査期間:2024年12月19日~12月23日
・調査方法:インターネット
・有効サンプル数:医師1,333 名
最も選ばれたのは、「講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される」
※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。
疑問点が生じた場合の解消方法として、医師の20%以上の回答を集めた対応方法は以下でした。
● 講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される (26.4%)
● 講演会中に、個別に演者への質問を送れる仕組み(24.5%)
● 講演会中に、担当MRへ質問を送れる仕組み(21.8%)
● 講演会前に事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み(21.2%)
また、「疑問点が生じることはほぼない」または「疑問は自分で解決するので製薬企業に期待していない」と選択したのは約20%であり、80%の医師は製薬企業に対して、講演会中に生じた疑問点の解消を期待している ことが明らかになりました。
40代未満の医師が最も選択したのは、「講演会前に事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み」
疑問点が生じた場合の解消方法を、40代未満の医師と40代以上の医師で比較しました。
※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。
40代未満の医師が最も選択したのは「講演会前に事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み」でした。
また、40代以上の医師が最も選択したのは「講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される」でした。
国公立病院やその他の病院(国公立以外の病院)、診療所・クリニックで最も選ばれたのは「講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される」
疑問点が生じた場合の解消方法について、施設形態別に集計しました。
※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。
大学病院で最も選択されたのは「講演会前に事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み」でした。国公立病院やその他の病院(国公立以外の病院)、診療所・クリニックで最も選ばれたのは「講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される」でした。
医師属性ごとの調査データ
年代別データでは、40代の医師が最も選択したのは「Web講演会前に事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み」でした。医師属性によって異なる結果が出ていますので、詳細は「データ分析機能を使う」よりご確認ください。
1分でわかる!「データ分析機能」のご紹介
ラボ編集部からのコメント
今回の調査では、全体の約3割の医師が「講演会終了後、講演会中の質疑応答や演者のコメントについてMRから提供される 」を希望していることが明らかになりました。 また、そのほかの選択肢として、「個別に演者への質問を送れる仕組み」や「担当MRへ質問を送れる仕組み」、「事前に講演に関する質問を送り、講演中や講演後に回答をもらえる仕組み」もそれぞれ2割以上が選択されており、医師の疑問点の解消方法にはばらつきがあることがわかりました。
これまでのDM白書ラボの調査では、医師の6割以上が「Web講演会視聴後にMRから情報を得たい」と回答し※3、3割以上が「Web講演会に期待する対応として、視聴忘れを防ぐ工夫」を挙げていること※4も明らかになっています。リサーチテーマ「医師ニーズを満たしたWeb講演会の実施方法とは?」で調査を進めていますので、合わせて参考にしてください。
今後明らかにしていくこと
これまでの調査結果を踏まえて、実際に参考にしていただける事例を紹介していきます。Web講演会に関する定量調査や事例紹介についてご要望があれば、アンケート欄よりぜひお寄せください。
(文:中嶋)
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● 年齢 ● 診療科 ● 診療疾患 ● 施設形態 ● チャネル志向性
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