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【Web講演会 CASE03】Web講演会の選択基準とMRに期待するフォロー

記事公開日 2023.08.04
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記事公開日 2023.08.04

取材日:2023年4月

大学病院で総合診療科にご勤務されているO先生に、Web講演会の利点、視聴を決定する基準、また、MRからのフォローアップへの期待についてお話を伺いました。

目次

Web講演会の活用状況

わたしは月に2回ほどWeb講演会に参加しています。特別な理由がなければ、リアルでの講演会には参加しません。コロナ禍以降も、講演会はほぼWebで参加したいと考えています。リアルでの講演会に参加する主な目的は、知人医師等との情報交換です。

Web講演会の利点

Web講演会の最大の魅力は、場所を問わず視聴できる点です。わたしの場合は家庭の事情で家を空けづらいため、他の作業をしながら自宅で視聴できるWeb講演会の方が参加しやすいと感じています。

Web講演会の視聴に至らないケース

専門領域のWeb講演会は薬剤知識を高めるために参加しています。一方、非専門領域のWeb講演会は、紙媒体から十分な情報を得られるため、時間を割いてまで視聴する必要性を感じていません。

Web講演会の選択方法

Web講演会の案内は週3件ほど届きます。案内されたWeb講演会への参加は、主に「担当MRとの関係性」、「講演の内容」、「Web講演会の開催媒体」で決めています。

(1) 担当MRとの関係性

担当MRからWeb講演会の案内受けた場合、MRに敬意を表し視聴することがよくあります。また、MRとの面談でWeb講演会の案内を受けると、視聴意欲が高まり、その場で自分のカレンダーに予定を登録することもあります。

(2) 講演の内容

自分の専門領域に関連し、高い関心を持っているテーマのWeb講演会は、視聴する可能性が高まります。視聴したいWeb講演会の開催日時が重複した場合、パソコンとスマートフォンを使用して同時に視聴することもあります。
自分の専門領域に関連する疾患や薬剤について調べるために製薬会社のウェブサイトを閲覧することがあるのですが、その際にWeb講演会の案内を見つけ、視聴することはよくあります。

(3) Web講演会の開催媒体

Web講演会は、医療系媒体上ではなく製薬会社のサイトから視聴します。ある医療系媒体でWeb講演会を数回視聴したのですが、内容が初歩的で参考にならなかったことが続いたため、医療系媒体で開催されるWeb講演会を視聴しなくなりました。

エリア版と全国版の講演会

わたしは地域限定の講演会と全国版の講演会のどちらも、Web上で開催されることが望ましいと考えています。
特に全国版の講演会においては、エキスパートが登壇し、自分の知識を深めるためには大変有益ですが、開催地によっては参加が難しいことがあります。場所を問わずオンライン上で参加できるWeb形式はわたしにとっては参加しやすさの点で理想的だと感じています。

薬剤の理解度と処方状況が参加意欲に与える影響

Web講演会への参加意欲は、薬剤の理解度や処方状況によって影響を受けます。
(特定薬剤の理解度と処方状況のSTEP)
A.薬剤について認知している
M.薬剤の特性も理解している
T.試しに処方を開始している
U.処方の選択肢の1つとなっている薬剤(ただし、他の薬剤を優先的に処方している)
L.対象患者に対しては優先的に処方している
上記の分類方法に従って薬剤の処方状況を考慮すると、「試しに処方を開始している(T)」や、「処方の選択肢の1つとなっている(U)」の段階で、視聴意欲がもっとも高まります。この段階では、自分の臨床経験上、処方効果をまだ感じられないことが多いためです。 Web講演会へは、「自分の処方が適切であるかどうかを確認したい」「処方を検討するための情報を補完したい」という期待感を持っています。

有益と感じるWeb講演会の内容

わたしはエキスパートから最新の情報を学びたいと思っています。教科書やガイドラインで得られる情報ではなく、「ガイドラインではこう記述されているが、現場ではこう対応する必要がある」という実践的な視点や、具体的な症例への関心を強く持っています。
教科書には記載されていないエキスパートの考え方をWeb講演会で知り、薬剤の処方を開始したこともあります。

バーチャル空間でのWeb講演会

バーチャル空間を利用したWeb講演会については、多少興味はありますが参加したことはありません。わたしにとっては開催形式よりも“講演内容に魅力を感じるかどうか”が参加の基準ですが、バーチャル講演会ではまだ演題に魅力を感じられるものは見つけられていません。

参加したいと思わないWeb講演会の内容

MRから受け取るWeb講演会の案内はわたしの専門領域に関連するものがほとんどですが、期待している内容と異なることもよくあります。例えば、わたしの専門は「膠原病」であり、患者数の多い「関節リウマチ」は日常診療では携わるものの、そこまで専門ではなく他の専門医に相談することも多い状況です。ですが、実際には「関節リウマチ」に関する情報を積極的に案内するMRが多く、私が求めている「膠原病」を案内するMRは多くありません。

Web講演会の前後でMRに期待する対応

MRがWeb講演会を案内する際、開催日時とテーマだけでなく、講演会テーマに関連した薬剤情報の提供があると、視聴意欲は高まると考えます。
医師は、そのテーマに対して関心がある場合にWeb講演会を視聴します。そのため、講演会の視聴後、MRからWeb講演会の補足情報を提供してもらえると、非常に理想的だと考えます。
わたし自身、講演会で理解できなかった点を「後で調べよう」と思いながら、そのまま忘れてしまうことが多々ありますので、講演会後にMRから講演内容に関連した印刷物など紙媒体の提供があると助かります。
Webからの情報と紙媒体での情報、両方を提供いただくことで相互に知識を補完し、薬剤についての理解をさらに深めることができます。

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