「製薬企業オウンドサイトへの会員登録」は、サイトが使いづらい理由の筆頭として挙げられており、医師がサイトを離脱するきっかけのひとつとなっています。今回は、医師が「最も手間が少ない」と感じる会員登録についての調査結果を紹介します。
- ※本記事内の図表のダウンロードおよび、医師の施設形態、診療科などでデータ分析可能な「データ分析機能」が利用できます。
調査の背景と目的
以前のDM白書ラボの調査では、製薬企業サイトが使いづらい理由として「会員登録、ログインが手間」が最も多く選択されました※1。そこで本調査では、医師が最も「手間が少ない」と感じる会員登録方法を調査した結果を紹介します。
調査概要
-
● 設問
「製薬企業サイトへの初回会員登録について、最も「手間が少ない(簡単だ)」と感じる方法は?」の回答内容を集計
- MR(担当者)が登録を代行する
- 紙の登録用紙に記載して送付、またはMRに提出する
- 外部の医療者ID・認証サービスを使って登録する(例:medパス)
- 既に登録済みの医療関係者向けWebサイトの会員情報を自動で取得して登録する
- 名刺の写真をアップロードして、メールアドレスのみ入力する
- その他
- どれも簡単だと感じない
- 登録したことがない/わからない
● 集計条件
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「勤務先施設形態」が「大学病院」「国公立病院」「その他の病院(国公立以外の病院)」「医院・診療所・クリニック」を対象とし、「勤務先施設形態」が「介護老人福祉施設・介護老人保健施設」「その他」は除外。
● 調査期間:2025年9月18日~9月24日
● 調査方法:インターネット
● 有効サンプル数:医師1,670名
手間を感じないのはMR代行登録
医師が「手間がない」と感じる会員登録方法の上位3項目は、「MR代行登録」27.3%(456名)、「既登録情報の自動取得」24.2%(404名)、「外部認証サービスの活用」20.8%(348名)でした。
施設形態による差はなし
施設の形態によって登録方法の選好に大きな差は見られませんでした。
大学病院と診療所・クリニックで、「MR代行登録」がそれぞれ31.3%(66名)、31.2%(124名)と、全体27.3%(456名)よりやや高めの傾向となりました。
産科/産婦人科で多い既登録情報の自動取得
診療科別では、皮膚科で「MR代行登録」が48.8%(21名)と、全体平均27.3%(456名)を大きく上回り、産科/産婦人科では、「既登録情報の自動取得」が35.1%(13名)と最も高くなる、眼科では、「MR代行登録」31.3%(21名)、「どれも簡単だと感じない」29.9%(20名)が比較的高めとなる、などの傾向の差が見られました。
詳細はデータ分析機能でご確認ください。抽出したデータの保存も可能です。
会員登録画面の工夫で手間を軽減:ラボ編集部からのコメント
今回の調査では、MR代行登録が全体を通して最も選択されていました。一方で、medパスなどの外部認証サービスの会員情報を利用した認証を選択する医師も少なくありませんでした。会員の利便性を考え、こういった認証方法を取り入れることも必要です。
紙による登録方法を選択する医師が少数であることも明らかになりました。また、「どれも簡単だと感じない」と回答した医師が16.5%いたことも見逃せません。
一般的なWebサイトの会員登録と比較すると、医師の会員登録は、登録項目が多い、登録時に時間がかかるケースがある、など会員登録のハードルが高くなっています。このため、会員登録の意義やメリットをきちんと伝え理解してもらうこと、会員登録項目を分割して提示する、残りの必須項目数を明示する、など、EFO(Entry Form Optimization/入力フォーム最適化)の視点からも会員登録フォームを見直し、医師の手間を軽減するための工夫を凝らすことが求められています。
※本記事内の図表のダウンロードおよび、医師の施設形態、診療科などでデータ分析可能な「データ分析機能」が利用できます。
(文:雨宮、分析:藤井)






