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医師の新規薬剤の「処方における検討度合い」を調査 製薬企業の情報提供最適化ポイント Vol.1

テーマ医師ニーズに沿った最適なチャネルの組み合わせとは?
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記事公開日 2026.01.20
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DM白書ラボはこれまで、新薬における処方検討段階ごとの利用チャネルや必要な情報について定性・定量調査を行ってきました。本調査では、新薬処方における検討度合いを、不動産購入や海外旅行といった日常における検討度合いに置き換えて、医師に回答いただきました。「DM白書2025年秋号」(n=5,145名)の回答を対象にしています。
※本記事内の図表のダウンロードおよび、医師の施設形態・診療科などでデータ分析可能な「データ分析機能」が利用できます。

調査背景・目的

調査背景と目的

DM白書ラボでは、医師インタビューと定量調査を通じて新規薬剤の処方検討段階ごとの利用チャネルや必要な情報を明らかにしてきました。調査を進める中で、限られた時間の中で効率的に情報収集を行いたいという医師ニーズが見えると同時に、医師によって処方検討の深さが異なるという実態が分かってきています。

本調査では、専門領域における新薬の処方検討の度合いを、不動産、高級車、海外旅行、高級レストラン、家族へのプレゼントの5段階に分けた場合、どのレベルが近いのかを選択いただき、医師の処方における検討度合いを定量化しました。

目次

詳細

調査概要

  • ● 設問
    先生の専門領域において新規薬剤を初めて処方する際、どの程度検討されますか。以下の、日常生活における検討レベルの中から最も近いものをお選びください。(SA)

1.不動産:長期的な影響を考慮し、時間を掛けてじっくりと比較検討
2.高級車:性能や投資対効果を慎重に評価し、複数の選択肢から検討
3.海外旅行:ベネフィットやコストパフォーマンスを考慮し、可能な限り情報を収集して検討
4.高級レストラン:妥協せずに検討するが、検討時間は上記1〜3ほどではない
5.家族へのプレゼント:限られた選択肢から、相手に最も合うと思われるものを選択

医師の新規薬剤処方における検討度合いは「海外旅行レベル」が最多の28.7%

専門領域において新規薬剤を初めて処方する場合の、処方における検討度合いを集計しました。詳細は下記表を参照ください。

処方における検討度合いと回答分布

「3.海外旅行(ベネフィットやコストパフォーマンスを考慮し、可能な限り情報を収集して検討)」が28.7%「5.家族へのプレゼント(限られた選択肢から、相手に最も合うと思われるものを選択)」が25.3%「4.高級レストラン(妥協せずに検討するが、検討時間は上記1〜3ほどではない)」が21.1% でした。

専門領域によって「処方における検討度合い」に差

「最も専門とする領域※1」別に、処方における検討度合いを集計しました。

【高額帯-低額帯の差が小さい:最も専門領域】新規薬剤の処方における検討度合い
【高額帯-低額帯の差が大きい:最も専門領域】新規薬剤の処方における検討度合い

「最も専門領域」では、高額帯を選択した医師群と低額帯を選択した医師群が同等(=差が小さい)だったのは、肝臓がん、造血器細胞がん(悪性リンパ腫、白血病等)、高血圧症、乳がん、肝炎でした。一方で、低額帯を選択した医師群が多かったのは、膵臓がん、リウマチ、認知症、口腔・咽頭・食道・甲状腺がん、てんかんでした。
そのほかの専門領域ごとの集計結果は「データ分析機能」からご確認ください。

  • ※1 設問 「先生が現在診療されている疾患を「専門領域」「非専門領域」についてそれぞれあてはまるものをお選びください」(MA)にて回答された専門領域から、設問 「先生が現在診療されている「専門領域」の疾患について、最も専門とされている疾患を1つお選びください」(SA)を集計

医師属性ごとの調査データ

「全体」では、不動産を選択した医師が8.7%、家族へのプレゼントを選択した医師が25.1%でした。一方、診療疾患(最も専門)が「統合失調症」では不動産を選択した医師が13.3%、家族へのプレゼントを選択した医師が31.9%となりました。

診療科や施設形態、診療疾患(最も専門)などによる傾向の違いについては、データ分析機能でご確認いただけます。抽出したデータの保存も可能です。

1分でわかる!「データ分析機能」のご紹介

考察

4分の3以上の医師が、効率重視の「処方における検討度合い」を選択。製薬企業に求められるのは、医師のUXに配慮した情報提供設計

専門領域において新規薬剤を初めて処方する場合の処方における検討度合いは、5段階の選択肢の中で3~5、つまり3.「海外旅行」(ベネフィットやコストパフォーマンスを考慮し、可能な限り情報を収集して検討)、4.「高級レストラン」(妥協せずに検討するが、検討時間は上記1〜3ほどではない)、5.「家族へのプレゼント」(限られた選択肢から、相手に最も合うと思われるものを選択)を選んだ医師が4分の3以上を占めました。この傾向は施設形態・診療科・年齢別でセグメントを切った場合でも同様でした。

薬剤情報は医療安全をはじめ患者のQOLを左右する重要な事項であり、じっくりと慎重に検討されることを前提に情報提供を行っている担当者も多いのではないでしょうか。今回の調査では、処方検討において「限られた選択肢から選択」「ベネフィットやコストパフォーマンスを考慮した上での検討」を行う医師の姿が見えてきました。

限られたリソースの中で情報の取捨選択を行う医師のニーズに合わせた情報提供ができているのかどうか、情報の内容に加えて伝え方、導線設計など医師のUXに配慮したユーザー体験の設計が必要です。

今後

今後明らかにしていくこと

「最も専門領域」では多少の差異が見えましたが、医師属性における大きな差は見られませんでした。次回は、チャネルマインドシェア※2など別軸での深堀調査結果をご紹介します。
(文:松原、集計:福崎)

  • ※2 「DM白書」で調査している、チャネルごとの接触時間や影響度を測るための指標。医師が疾患・薬剤情報を得る際に活用するチャネル(媒体)について、全体を100%とした際に各メディアが占める割合を指す。

出典

DM白書2025年秋号(ラボ限定設問)
調査期間:2025年7月15日~7月28日
調査方法:インターネット
有効サンプル数:医師5,145名

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