製薬オムニチャネルマーケティングの情報提供Webサイト
課題を見つける 医師の声から ラボ限定データ 新薬処方の各段階における医師のチャネル組み合わせ意向
テーマ医師ニーズに沿った最適なチャネルの組み合わせとは?
検討フェーズ課題を見つける 

新薬処方の各段階における医師のチャネル組み合わせ意向

記事公開日 2023.09.21
お気に入りに登録
記事公開日 2023.09.21

「DM白書ラボ」では、DM白書本編には未収載のデータを提供しています。今回は、新薬の認知から優先処方までを5つの段階に分け※1、各段階でどの情報源を活用することが理想的か調査した結果をご紹介します。

この調査では、各段階で組み合わせるべきチャネルを明らかにするため、「仮に情報収集に2つの情報源しか使えない場合」という条件で選択できるチャネル数を限定して医師に回答いただきました。※2

「DM白書2023年夏号」(n=5,129名)における調査回答を対象にしています。

※1 新薬処方の段階として「(興味の有無に関わらず)薬剤の情報を収集している期間」、「既存薬と比較検討している期間」、「数例の処方をしている期間」、「処方選択肢の一つとして処方している期間」、「(あるケースについては)最優先で処方している期間」の5段階を設定して調査。

※2 選択肢は「MR(面談・電話)」「MR(メール)」「MR(リモート面談)」「MA・MSL(面談・電話)」「MA・MSL(メール)」「MA・MSL(リモート面談)」「リモート専任MR(リモート面談)」「製薬企業が運営するウェブサイト(メールマガジン含む)」「医療系ポータルサイト(メールマガジン含む)」「インターネット講演会」「製薬企業の勉強会・説明会」の11個から2つ選択。MRとMSLについての回答は、面談・電話、メール、リモート面談を、それぞれ足し上げて「MR」「MSL」として集計。

目次

結果サマリ

新薬処方の各段階における活用チャネルTOP3(2つ選択して回答)

各段階における活用チャネルを2つずつ回答した中での回答率TOP3は上記の通りです。

「情報を収集」の段階では1位:医療系ポータルサイト、2位:MR、3位インターネット講演会、「比較検討」~「処方している」段階では1位と2位が入れ替わる結果となりました。また、MRについては、「数例処方」と「最優先で処方」の段階での活用ニーズが比較的高い傾向となりました。

新薬処方の各段階における活用チャネルの組み合わせ

各段階における、活用するチャネル2つの組み合わせパターンTOP3は上記の通りです。

「医療系ポータルサイト×インターネット講演会」「医療系ポータルサイト×MR」の組み合わせは、全段階で1位、2位でした。「情報収集」~「比較検討」の段階では「医療系ポータルサイト×オウンドサイト」の組み合わせが3位ですが、実際に処方をしている「数例処方」以降の段階では「インターネット講演会×MR」の組み合わせが3位でした。

メディアマインドシェアクラスタ別の分析結果

このような新薬処方におけるチャネル活用意向は、医師のチャネルに対する志向性によって大きく変わるのではないかと考え、医師のメディアマインドシェア※3をクラスタ分析※4しました。

メディアマインドシェアクラスタ

※3メディアマインドシェア・・・医師が疾患・薬剤情報を得る際に活用する媒体について、全体を100%とした際の各メディアが占める割合の平均値。
※4クラスタ分析・・・統計的に回答傾向が似ているものをグループ(クラスター)化する分析手法。ここでは、メディアマインドシェアの回答データでクラスタ分析を行い、各グループの回答傾向に応じてラベリングを実施しており、各グループの回答傾向は上記表の通り。

【メディアマインドシェアクラスタ別】新薬処方の各段階における活用チャネルTOP3(2つ選択して回答)

「MR派」の医師ではすべての段階でMRチャネルの活用意向が90%以上と最も高く、「インターネット派」の医師ではすべての段階で医療系ポータルサイトの活用意向が60%以上と最も高い結果でした。「マルチメディア派」の医師では各段階のTOP3のチャネルがいずれも約40%~50%の割合でバランスよく選択されました。

【メディアマインドシェアクラスタ別】新薬処方の各段階における活用チャネルの組み合わせ

チャネルの組み合わせパターンでは、各クラスタにおいて単体で1位のチャネルに2、3位のチャネルを掛け合わせたパターンが多くランクインしています。

また、MR派では「MR×製薬企業主催の勉強会・説明会」、インターネット派では「医療系ポータルサイト×製薬企業ウェブサイト」など、チャネル単体ではTOP3に入らなかったチャネルも組み合わせ相手としてランクインしています。

製薬企業主催の勉強会・説明会はMR起点で開催され、医療系ポータルサイトと製薬企業ウェブサイトは双方ともインターネットサイトのチャネルであるといった、医師にとってシームレスに情報収集がしやすいチャネルであることなどがランクインの要因と考えられます。

なお、メディアマインドシェアは医師の志向性や価値観などによるサイコグラフィックな属性であり、施設形態や診療科などのデモグラフィックな属性とは別の切り口としてマーケティング戦略に組み込んでいただければと思います。

出典

●DM白書2023年夏号
調査期間:2023年4月17日~4月28日
調査方法:インターネット
有効サンプル数:医師5,129名

お気に入りに登録

ダウンロード

ご提供するダウンロードファイルは、サイト規約の範囲内でご利用いただけます。

同じテーマの記事を見つける

Page Top