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新薬処方検討段階ごとに、必要な情報・利用チャネルは異なるのか?オムニチャネルのヒント【DLあり】

記事公開日 2025.01.22
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記事公開日 2025.01.22

「DM白書ラボ」では、DM白書本編には未収載のデータを提供しています。今回は「処方検討段階ごとに重要視する情報とチャネル別情報とは?」を調査した結果をご紹介します。「DM白書2024年冬号」(n=5,117名)の回答を対象にしています。

背景・目的

医師は処方決定にあたり薬剤情報をどのように収集しているのでしょうか。リサーチテーマ「医師ニーズに沿った最適なチャネルの組み合わせとは?」では、医師のチャネル利用について、定量・定性調査を行っています。
これまでの医師インタビュー※1により、処方検討段階ごとに重要視する情報は医師によって異なっていることが明らかになりました。
そこで、処方検討段階ごとに重要視する情報をチャネル別に定量調査※2を行いました。

  • ※1 ラボ限定データ「新薬処方の各段階における医師のチャネル組み合わせ意向」
  • ※2 設問「専門領域における新薬の処方検討の際、どのような情報が必要ですか?処方検討段階ごとに、重要視する情報をすべて選択ください。」について回答を集計。処方検討段階として「(1)知らない→薬剤の情報収集」、「(2)薬剤の情報収集→既存薬と比較検討」、「(3)既存薬と比較検討→数例処方」、「(4)数例処方→処方選択肢の1つ」の4段階を設定して調査。

目次

詳細

結果サマリ 医師が重要視する新薬処方検討段階ごとの情報

新薬処方検討段階を下記4段階に分類し重要視する情報を回答いただきました。
(1)知らない→薬剤の情報収集
(2)薬剤の情報収集→既存薬と比較検討
(3)既存薬と比較検討→数例処方
(4)数例処方→処方選択肢の1つ

医師が重要視する新薬処方検討段階ごとの情報

処方検討段階ごとに重要視する情報はそれぞれ以下でした。
(1)知らない→薬剤の情報収集:作用機序
(2)薬剤の情報収集→既存薬と比較検討:効果
(3)既存薬と比較検討→数例処方:効果、安全性
(4)数例処方→処方選択肢の1つ:ガイドライン

結果サマリ 医師が重要視する新薬処方検討段階ごとの情報:クラスタ別

クラスタ分析で情報志向性が類似した医師を、バランス派、処方前重視派、効果・安全性重視派、積極派の4パターンに分類しました。

クラスタ分析結果

クラスタ別に重要視する情報の平均選択数を以下にまとめました。

クラスタ別重要視する情報の平均選択数

クラスタごとに重要視する情報を最も収集した段階はそれぞれ以下でした。

  • ● バランス派:(2)薬剤の情報収集→既存薬と比較検討
  • ● 処方前重視派:(1)知らない→薬剤の情報収集
  • ● 効果・安全性重視派:(1)知らない→薬剤の情報収集
  • ● 積極派:(3)既存薬と比較検討→数例処方
クラスタ別回答率40%以上の情報

クラスタ別の回答率40%以上の情報では、すべての処方検討段階において最も選択されたのは「効果」でした。

医師が重要視する新薬処方検討段階ごとの情報

※切り替えてご確認ください
記事内の図表をダウンロード

※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。

「バランス派」で、処方検討段階ごとに最も選択された情報は以下です。

  • ● (1) 知らない→薬剤の情報収集:作用機序
  • ● (2) 薬剤の情報収集→既存薬と比較検討:効果、ガイドライン
  • ● (3) 既存薬と比較検討→処方検討段階:ガイドライン
  • ● (4) 数例処方→処方選択肢の1つ:ガイドライン

「処方前重視派」で、処方検討段階ごとに最も選択された情報は以下です。

  • ● (1) 知らない→薬剤の情報収集:作用機序
  • ● (2) 薬剤の情報収集→既存薬と比較検討:効果
  • ● (3) 既存薬と比較検討→数例処方:該当薬における自分自身の処方経験
  • ● (4) 数例処方→処方選択肢の1つ:該当薬における自分自身の処方経験

「効果・安全性重視派」で、処方検討段階ごとに最も選択された情報は以下です。

  • ● (1) 知らない→薬剤の情報収集:効果
  • ● (2) 薬剤の情報収集→既存薬と比較検討:効果
  • ● (3) 既存薬と比較検討→数例処方:効果
  • ● (4) 数例処方→処方選択肢の1つ:効果

「積極派」で、処方検討段階ごとに最も選択された情報は以下です。

  • ● (1) 知らない→薬剤の情報収集:作用機序
  • ● (2) 薬剤の情報収集→既存薬と比較検討:効果、安全性
  • ● (3) 既存薬と比較検討→数例処方:安全性
  • ● (4) 数例処方→処方選択肢の1つ:安全性

結果サマリ 医師が重要視する新薬処方検討段階ごとのチャネル別情報

処方検討段階ごとに重要視するチャネル別情報の結果です。

重要視するチャネル別情報

※切り替えてご確認ください
記事内の図表をダウンロード

※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。

  • ● MR、説明会では、各段階で「効果」、「作用機序」、「安全性」が多く選択されました。
  • ● 医療系ポータルサイト(メールマガジン含む)では、すべての段階で「効果」が最も選択されました。
  • ● インターネット講演会では、「(4)数例処方→処方選択肢の1つ」以外の段階で「臨床試験結果」が最も選択されました。

結果サマリ 医師が重要視する新薬処方検討段階ごとのチャネル別情報:クラスタ別

クラスタ別に医師が重要視する新薬処方検討段階ごとのチャネル別情報を集計しました。

重要視するチャネル別情報

※切り替えてご確認ください
記事内の図表をダウンロード

※バランス派以外の「処方前重視派」「効果・安全性重視派」「積極派」クラスタの調査結果は、ダウンロードデータにてご確認いただけます。

医師属性ごとの調査データ

データ分析機能」では、年齢、診療科、診療疾患、施設形態などの任意の条件でのデータ抽出・保存が可能です。ぜひご利用ください。

1分でわかる!「データ分析機能」のご紹介

ラボ編集部からのコメント

これまでのインタビューでは医師それぞれで処方検討段階ごとに必要な情報、チャネルは異なっていることが分かっています。今回の調査で、処方検討段階ごとの情報ニーズを基に、医師を4つのグループに分類できましたが、グループ間でチャネルの志向性に大きな差はありませんでした。
どのグループでもMR、インターネット講演会、インターネットサイトいずれも同等に選択されています。MR、インターネット講演会、インターネットサイト各チャネルへの情報提供ニーズがあることを把握しつつ、施設や診療科、医師それぞれのニーズに合わせた情報提供をしていく必要があるでしょう。
また、情報の志向性が異なっていても、チャネルの志向性に差が出なかったことから、情報とチャネルの志向性は分けて考えることが必要だと言えるでしょう。

今後明らかにしていくこと

今回の調査では、情報ニーズの異なる4つのグループ間でも処方検討段階ごとのチャネルの使い方に大きな差はないことが分かりました。では、情報ニーズ×チャネルニーズで差は生まれるのでしょうか。このテーマについては、「新薬処方検討段階ごとに、必要な情報・利用チャネルは異なるのか?Vol.2」で調査結果をご紹介しています。

(文:中嶋)

出典

DM白書2024年冬号(ラボ限定設問)
調査期間:2024年10月4日~10月17日
調査方法:インターネット
有効サンプル数:医師5,117名

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