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記事情報
医師のMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)とのリモート/対面面談ニーズと今後の面談方式の実態調査【DLあり】
製薬企業のMSL(メディカル・サイエンス・リエゾン)活動において、医師との面談方式の選択は重要な課題です。本記事では、医師1,269名を対象に実施した「MSLとの面談経験と今後希望する面談方式」に関する調査結果をご紹介します。リモート面談と対面面談、どちらを医師は求めているのか。施設形態や年齢による傾向の違いも含め、製薬企業が把握しておくべき医師の本音を明らかにします。
※本記事内の図表のダウンロードおよび、医師の施設形態、診療科などでデータ分析可能な「データ分析機能」が利用できます。
調査背景と目的
DM白書2025年夏号で「MA・MSLによる情報提供の認知およびサイトの閲覧状況」を調査※1したところ、「知っている」と回答した医師は約3割、「言葉は知っているが、内容は知らない」は約4割という結果でした。
今回はラボ会員MA部門の方々からのご要望を受け、「MSLとの面談実施状況とニーズ」を調査しました。
製薬企業のMSL活動において、リモート面談の活用が進む一方で、対面での面談を重視する声も根強く存在します。本調査は、医師がどのような面談方式を望んでいるのか、その実態を明らかにすることで、製薬企業のMSL戦略立案に役立てることを目的としています。
目次
調査概要と集計方法
- ● 設問 製薬企業のMSLとの面談経験と、今後の面談方式のご意向について教えてください。(SA)
-
‐【MSLとのリモート面談経験あり】今後もリモート面談がよい
‐【MSLとのリモート面談経験あり】今後は対面の面談がよい
‐【MSLとの対面での面談経験のみ】今後はリモート面談がよい
‐【MSLとの対面での面談経験のみ】今後も対面の面談がよい
‐MSLとの面談経験はない
‐上記以外/分からない - ● 集計条件
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「勤務先施設形態」が「大学病院」「国公立病院」「その他の病院(国公立以外の病院)」「医院・診療所・クリニック」を対象とし、「勤務先施設形態」が「介護老人福祉施設・介護老人保健施設」「その他」は除外。
‐MCI調査パネルの会員登録情報にて「生年月」に記載がない医師を「年齢不明」と定義し除外。
‐回答「上記以外/分からない」は除外 - ● 調査期間:2025年8月21日~8月25日
- ● 調査方法:インターネット
- ● 有効サンプル数:医師1,269名
MSLとの面談経験がある医師は約6割|今後の面談方式への意向
MSLとの面談経験の有無に分類して集計しました。
MSLとの面談経験があるのは、約6割の医師でした。
リモート面談経験者は対面とリモートの希望がほぼ同等
MSLとの面談経験の有無別に、今後の面談形式のニーズを集計しました。
※医師属性別の詳細は「データ分析機能」で確認できます。
MSLとの面談経験がある医師のうち、今後対面を希望する医師は回答者全体の約4割でした。
ただし、MSLとのリモート面談経験のある医師においては、今後の面談形式に対するニーズはリモートと対面の希望でほぼ同等という結果になりました。
大学病院では製薬企業MSLとのリモート面談希望が他施設より高め
施設形態別での集計結果は下記です。
施設形態別では、リモート面談経験者のうち大学病院では「今後もリモート面談がよい」が29.3%と、「今後は対面での面談がよい」(23.4%)を6ポイント近く上回りました。一方、大学病院以外のすべての施設形態では、リモート面談経験者であっても今後は対面を希望する傾向が見られました。
大学病院以外の施設形態については、リモート面談経験者のうち、いずれもわずかに「今後は対面の面談がよい」が多いという結果となっています。
また、すべての施設形態において、対面での面談経験のみを持つ医師は、「今後も対面の面談がよい」が多く選択されました。
大学病院(40歳未満)はリモート面談の希望者が3割超
大学病院所属の医師について年代別に集計しました。
リモート面談経験者のうち、大学病院40歳未満では「今後もリモート面談がよい」と答えた医師の割合は32.8%であり、全体に比べ高めの結果となりました。「今後は対面の面談がよい」を選択した医師は、40歳未満では13.8%、40歳以上では28.4%と年齢による傾向の違いが見られます。
国公立病院40歳未満では面談経験なしが半数近く
大学病院(40歳未満)ではリモート面談経験者のうち「今後もリモート面談がよい」を選択した医師が32.8%いましたが、国公立病院(40歳未満)では半数近くが「MSLとの面談経験はない」を選んでおり、「今後もリモート面談がよい」を選択した医師は10.8%にとどまりました。
診療科などによる傾向の違いはデータ分析機能でご確認ください。抽出したデータの保存も可能です。
MSL活動で製薬企業が知っておくべき医師ニーズと今後の対策:ラボ編集部からのコメント
リモート・対面希望がほぼ同数、医師の面談方式ニーズは多様化
今回の調査では、MSLとの面談において全体的に対面を希望する意見が多い結果となりました。リモート面談を避ける理由には、「通信環境の影響を受ける」、「時間が拘束される」といった声があります。※2しかし、リモート面談を希望する医師も一定層存在し、特に大学病院の40歳未満では32.8%がリモート継続を希望しています。
また、約4割の医師がMSLとの面談経験がなく、メールでの情報提供を希望する医師もいることが明らかになっているため※3、デジタルを活用した情報提供方法の検討も必要です。
製薬企業が押さえるべき3つのポイント
(1)医師属性による面談ニーズの違いを理解する:大学病院・若手医師はリモート希望が高く、対面のみ経験者は対面継続を望む傾向があります。施設形態、年齢、経験によってニーズが異なるため、医師データを分析したセグメント別アプローチが重要です。
(2)ハイブリッド型面談体制とリモート品質の向上:リモート面談経験者は、リモートと対面の希望がほぼ同等です。医師ニーズに合わせ、リモート、対面いずれにも対応できる柔軟な体制が必要です。同時に、通信環境の整備や面談時間の最適化など、リモート面談の質を高めることが医師の満足度向上につながります。
(3)医師の求めに応じたデジタルでの情報提供体制の整備:MSL面談未経験が約4割いる一方で、メールなどデジタルでの情報提供を希望する医師も存在します。医師が求める情報を、求めるタイミングで提供できるよう、面談だけでなくメールやウェブサイトなど複数のチャネルを整備し、医師が状況に合わせて選択できる環境を用意することが重要です。
※本記事内の図表のダウンロードおよび、医師の施設形態、診療科などでデータ分析可能な「データ分析機能」が利用できます
今後明らかにしていくこと
次回は、医師が「医療関係者向けオウンドサイトで掲載されていれば活用したいと思うもの」についてのアンケート結果を、MA(メディカルアフェアーズ)部門に関する項目で取りまとめてご紹介します。(2026年1月公開予定)
(文:藤井)

