MR、Web講演会、製薬オウンドサイト、医療系ポータルサイトのリーチ率変遷（2018年～2024年推移）【DLあり】

記事公開日 2025.05.20

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記事公開日 2025.05.20

「DM白書ラボ」では、DM白書本編には未収載のデータを提供しています。本記事では2018年～2024年のDM白書冬号の回答を対象にし、チャネル別リーチ率TOP20社の平均リーチ率^※1の推移を調査した結果をご紹介します。

※1 「リーチ率」は、リーチ数を調査対象の全医師数で割った値を指します。「リーチ数」は、一定期間中において、定期的に情報収集していると回答した医師数を、製薬企業別かつ、チャネル別に集計したものです。詳しくは「チャネル別リーチ・役立ち度の活用」も参照ください。

背景・目的

2019年末に発生した新型コロナウイルス感染症は、医療現場の情報収集方法にも大きな影響を及ぼしました。病院への訪問規制が強化されたことでMRが医師とリアルで面談できる機会が減り、医師の情報収集方法もデジタルチャネルにシフトしたと言えます。2024年4月には医師の働き方改革が施行され、医師をとりまく情報収集環境は大きく変化しています。
本記事では、MR、オウンドサイト、インターネット講演会といったチャネル別に、医師のリーチ率の変化について、2018年～2024年のDM白書の調査データをもとにご紹介します。

前提条件
MRのリーチ率は2020年に下降してからは2024年まで変化がない
ラボ編集部からのコメント

詳細

前提条件

● DM白書2018年～2024年の各冬号を対象に集計
● 各年・各チャネルのリーチ率上位20社の平均を集計
● 設問「2024年7月～9月末で先生が定期的に取得されていた情報源について、あてはまる製薬企業をすべてお選びください。」

MRのリーチ率は2020年に下降してからは2024年まで変化がない

【チャネル別】TOP20社の平均リーチ率の変遷

記事内の図表をダウンロード

2018年、2019年は「MR（面談）」が20％以上と他のチャネルの倍近くのリーチ率で1位でしたが、コロナ禍の2020年には半分以下の10%台に一気に下降しました。それ以降、2024年までほぼ横ばいの状況となっています。
また、2018年では10％程度で3位であった「医療系ポータルサイト」のリーチ率が、2021年から2024年まで続けて1位となりました。「インターネット講演会」は2021年から僅差で2位となっています。

考察

ラボ編集部からのコメント

2020年を境にMRのリーチ率はそれまでの1/2に下降し、代わってインターネット講演会、医療系ポータルサイトがリーチ率を伸ばしています。MRリーチ率は2020年以降も上昇していませんが、一方でDM白書ラボの別の調査では、担当MRから受ける印象が、その企業の好感度につながっていることが多い^※2こともわかっていますので、情報提供にとどまらずMRが医師との関係性を強化していくことは変わらず必要と考えられます。
また、オウンドサイトのリーチ率がゆるやかに下がっており、医療系ポータルサイトとの間に差が開きつつあります。
DM白書ラボでは製薬企業サイトの利用きっかけや必要な情報、また使いやすいサイトの構成について医師へインタビュー^※3を行っています。医師のニーズに応えた情報提供を行っていくためには、医師の情報収集におけるニーズを把握する必要がありますので、ぜひ参考にしてください。

（文：藤井）