製薬企業担当者が知っておきたい、メールアクティビティの使い分け方法
オウンドサイト会員医師へのメールアクティビティとして、多くの製薬企業が定期メルマガを運用していると思います。一方で、近年はメールキャンペーンの活用支援に関するご相談が増加しています。本記事では、メールアクティビティの使い分けと、メールキャンペーンのメリットについてご紹介します。
オウンドサイト会員医師に対するメールアクティビティの種類
製薬企業が運営する医療関係者向けオウンドサイトで実施されているメールアクティビティは、大きく分けて以下の2種類に分類されます。
1.定期メールマガジン(以下「定期メルマガ」)
2.メールキャンペーン
「定期メルマガ」は、主に会員医師のアクティベーションを目的に実施されています。オウンドサイトの新規掲載コンテンツやWeb講演会の告知を定期的に行うことで、会員医師のオウンドサイトへの再来促進効果を高めます。
「メールキャンペーン」は、ブランドチームによるターゲット医師層に対するeディテーリングが目的で、製品関連情報の閲覧機会の増加やWeb講演会の視聴者数の増加を狙ったアクティビティを指します。
※2種類のメールアクティビティの違いは以下の比較表をご覧ください。
比較項目 | 定期メルマガ | メールキャンペーン |
---|---|---|
実施目的 | アクティベーション | eディテーリング |
配信対象者 | アクティブ医師会員群 | ターゲット医師会員群 |
配信単位 | 疾患領域毎 | 製品ブランド毎 |
主幹部門 | オウンドサイト管理部門 | 製品ブランドチーム |
配信頻度 | 月1回前後 | 不定期 |
コンテンツ掲載方針 | 幅広く掲載(10件以上) | キャンペーンテーマで絞る |
評価指標 | 配信対クリック率 | コンテンツ毎の閲覧者数 |
運用ポイント | オプトアウト対策 ※一定期間無反応な会員を 配信対象リストから除外 |
MAシナリオ化 ※未閲覧者に対する 複数回のアプローチ等 |
各社が取り組むメールキャンペーンの背景とそのメリット
メールキャンペーンが増えてきた背景には、メール配信システムとして「Salesforce Marketing Cloud(SFMC)」や「Adobe Marketo」などのMA(マーケティング・オートメーション)ツールの導入が進み、キャンペーン型のメールアクティビティを推進しやすい環境が整ったことが一因です。
また、オムニチャネル発想によるブランドチーム主導のオウンドサイト活用への機運が高まったことで、従来から存在していた定期メルマガの課題が顕在化し、より効果的なアプローチ方法としてメールキャンペーンが選択されていると捉えています。
メールキャンペーンの主なメリットは以下の通りです。メールアクティビティ検討時の参考にしてください。
メールキャンペーンの主なメリット
1.配信タイミングを柔軟に検討できる。
例)Web講演会開催日の〇週間前や〇週間後など
2.キャンペーン内容にフォーカスした情報のみを掲載できる。
定期メルマガでのコンテンツ間での興味の分散を防止
3.キャンペーン内容に応じて、配信対象者を絞り込める。
関心が低い可能性大の会員医師へのメール配信数の抑制
まとめ
昨今活発化している「オムニチャネル発想による医師へのデジタルマーケティング」をご検討の際に、オウンドサイトからのメールアクティビティとして「定期メルマガ」と「メールキャンペーン」の2つを目的に応じて使い分けるケースが増加しています。
ブランドチーム主導による「メールキャンペーン」の実施詳細にご関心のある方は、こちら からお問い合わせください。
(文:関川)
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