製薬オウンドサイト運営者が把握しておくべき、Google検索品質評価ガイドライン3つの要点~SEOの最新動向・ニュース(2024.06)~
2024年6月のSEOの最新動向・ニュースをお届けします。
Google検索に新機能追加
「AIによる概要(旧Search Generative Experience)」が一般公開
以前の記事でも紹介したSearch Generative Experience※1は、名称変更された上、アメリカで全ユーザーに「AIによる概要」として一般公開されました。
日本ではまだ正式公開されていませんが、近日中に一般公開されると思われるので、改めて紹介します。
「AIによる概要」とは
生成AIの仕組みを検索結果に取り入れ、ユーザーの検索体験を向上させるGoogle検索の新機能です。
Google検索で入力された検索ワードに対してAIがインターネット上の情報を収集し、考慮すべき重要な情報の概要を自動生成し、検索結果画面の一番上でユーザーに提示します。
「AIによる概要」では、複雑なクエリが対象となり、ユーザーにとってはウェブサイトのリンクをクリックする必要なく、求める答えを検索結果画面ですぐに得ることができます。
新機能
Search Generative Experienceから下記の機能が追加されます。
- ● 概要の長さを3段階に分けて調整可能
- ● 複雑な質問に対して、すべての条件を考慮した回答が可能
- ● 一部のカテゴリで要望に沿った計画プランの立案が可能
- ● カメラで撮影しながら、映っている映像や動画から質問内容を推測して回答
メリットとデメリット
「AIによる概要」のメリットは、検索結果の一番上に表示され、そこにはユーザーが求めている答えが記載されていることです。そのため、「AIによる概要」に含まれるリンクは通常よりもクリック率が高くなりますので、「AIによる概要」に採用されることで流入率が向上するでしょう。一方、デメリットはAIがインターネット上の情報を収集し、概要を自動生成するという点です。自動生成AIによって引用元としてリンクが掲載されますが、リンク先には正しい情報があるにも関わらず、場合によって誤情報を発信してしまう恐れがあるということです。
「AIによる概要」に引用されない方法
製薬業界では正しい情報を伝達する必要があるため、自動生成AIによる誤った情報の掲示は見過ごせない問題となります。コンテンツを引用されることを防ぐには、専用のタグ(nosnippet robots meta タグ)を設定する必要があります。ただし、キーワード検索におけるスニペット(検索エンジンの検索結果の表示)にも影響するため、一長一短の対応となります。引用されても問題ないページかどうかを見極めることが重要です。
参考公式リンク
https://labs.google.com/search
https://blog.google/products/search/generative-ai-google-search-may-2024/
https://developers.google.com/search/docs/appearance/ai-overviews
SEOに関する新着情報
Google検索品質評価ガイドラインが更新
2024年3月に検索品質評価ガイドラインが更新されました。製薬オウンドサイト運営者にとっては、SEOのヒントが満載のガイドラインとなりますが、ここでは要点を3つにまとめて簡単に紹介します。
1.需要との一致
ユーザーが求めている情報とコンテンツの情報が一致していることが重要です。検索クエリとページの内容が乖離していると、ユーザーの検索体験は著しく損なわれます。そのため、Googleは、需要との一致を重視していることを検索品質評価ガイドラインに明記しています。
2.ページ品質
ページ品質とはE-E-A-Tのことです。E-E-A-Tについては以前詳しく記事を執筆しています※1ので、ぜひご確認いただければと思います。ページの品質が良ければ、ユーザーの満足度も非常に高いものとなりますので、検索品質評価ガイドラインに明記されています。
3.使いやすさ
ウェブサイトの使いやすさも評価の対象となります。ユーザーは様々なデバイスでウェブサイトを閲覧します。使い勝手の良いウェブサイトは、ユーザーの満足度に直結しますので、検索品質評価ガイドラインに明記されています。
コアウェブバイタルが正式にGoogle検索ランキングシステムに使用
前回の記事で紹介したコアウェブバイタル※2が正式に検索ランキングシステムに使用されることが記載されました。これまでのコアウェブバイタルは、UX寄りの指標でしかありませんでしたが、改善に取り組むことでSEOの改善に繋がる可能性がありました。しかし、今後は検索ランキングシステムの要素として使用されることが明記されたため、本格的に対策を行う必要があります。前回の記事を確認し、UXの改善とSEO対策に取り組みましょう。
参考公式リンク
https://searchengineland.com/google-updates-its-page-experience-docs-to-clarify-ranking-signals-438346
https://developers.google.com/search/docs/appearance/page-experience?hl=ja
2024年3月のコアアップデートの展開完了
2024年3月に行われたコアアップデートは、4月19日に展開が完了しました。今回のコアアップデートでは、低品質コンテンツやスパム対策、寄生サイトへの対策が中心となっており、製薬オウンドサイトには関係のないアップデートとなります。実際に弊社が確認した限りでは、製薬オウンドサイトには大きな影響はありませんでした。