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記事情報
医師の学習意欲・モチベーションと利用チャネル実態調査【DLあり】
DM白書ラボでは、製薬企業オウンドサイトへの医師ニーズについて定性・定量データをもとに調査しています。今回は、利用チャネルごとの医師のモチベーションに関する調査結果をご紹介します。「DM白書2025年夏号」(n=5,163名)の回答を対象にしています。
DM白書ラボの製薬企業サイトでの情報収集についての医師インタビューでは、「製薬企業サイトは薬剤の詳細な情報が載っているため、内容を確認するには集中力や気力が必要です。スキマ時間に気軽にというわけにはいかず、しっかりと目を通す必要があります。」※1という声がありました。
しっかりと情報収集をしたい、と考えているチャネルで期待どおりの情報が得られれば医師のニーズは満たされます。一方で、学習意欲がそこまで高くないチャネルで細かな情報提供があっても、受け取り手は困惑し、その後のチャネル利用につながらないというケースも考えられます。
そこで、利用チャネルによって医師の情報収集に対する興味度合い、やる気、疲労度、時間的余裕などのモチベーションが異なるのか?について定量調査を行いました。
目次
医師の学習意欲・モチベーションと利用チャネル実態 調査設問内容と集計条件
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以下設問の回答結果を集計。
● 設問
・薬剤に関する興味深い情報は、どこから最初に入手することが多いですか。全体を100%としたとき、それぞれの項目の占める割合をお教えください。(NA)
医師が最初に情報収集するチャネル(MR/製薬企業オウンドサイト/Web講演会/医療系ポータル) の傾向
薬剤に関する情報の最初の情報源(チャネル)について、全体を100%としたときに各項目の占める割合をクラスタ分析し「MR派、バランス派、医療系ポータル派」に分類しました
※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。
最初の情報源について、MR派は「MRからの説明」が高く、バランス派はどのチャネルもバランスよく利用しており、医療系ポータル派は「医療系ポータルサイト」が高い結果でした。
チャネル(MR/製薬企業オウンドサイト/Web講演会/医療系ポータル)ごとの利用モチベーション
情報収集に対するモチベーション(興味度合い、やる気、疲労度、時間的余裕など)がどのような段階のときに、それぞれの情報源(チャネル)を利用したいと思うか、についての回答結果を、MR派、バランス派、医療系ポータル派で集計しました。
MR派は、「MR」で4,5の割合(高いモチベーションを必要とする)が66.4%でした。
バランス派はどのチャネルからもバランスよく情報を入手しており、その中でも「インターネット講演会(Web講演会)」利用時の4,5の割合が52.9%と高い結果となりました。
医療ポータル派は「医療系ポータルサイト」からの情報入手時に4,5の割合が46.1%でした。
※本記事に掲載されている図表をすべてダウンロードしてご利用いただくことができます。
医師属性ごとの調査データ
「呼吸器内科」の「バランス派」は、「MR」で4,5の割合が最も高くなる(47.5%)など医師全体と比較すると医師属性での差異が見られます。詳細は下記ボタンよりご確認ください。
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DM白書ラボ編集部からのコメント
情報収集に対するモチベーションについて、MR派は「MR」に高いモチベーションが必要と回答しており、このことから、MRからしっかりと情報を入手したい、という姿勢がうかがえます。医療系ポータル派は医療系ポータルサイト利用時に高いモチベーションが必要と回答している一方で、MRのモチベーションが低い結果となりました。このことから、医療系ポータル派は、情報源としてMRをあまり評価していないと考えられます。
医師のモチベーションに応じてメディアでの情報提供を行うことで、医師の満足度は高まり、製薬企業と医師との信頼関係も強化されるでしょう。
各チャネルに掲載する情報への医師ニーズは、「新薬処方検討段階ごとに、必要な情報・利用チャネルは異なるのか?」※2で調査していますので合わせてご覧ください。
今後明らかにしていくこと
製薬企業オウンドサイトをより多くの医師に活用してもらうためにはどのような工夫が求められているのでしょうか。次回は、「オウンドサイトにあれば閲覧したい」と思うコンテンツについての調査結果をご紹介する予定です。(25年12月以降掲載予定)
(文:福崎)
出典
DM白書2025年夏号(ラボ限定設問)
調査期間:2025年4月10日~4月22日
調査方法:インターネット
有効サンプル数:医師5,163名