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メタバースを活用したWeb講演会と最先端の活用事例

記事公開日 2023.08.04
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記事公開日 2023.08.04

(株)ブイキューブ
営業本部メディカルソリューション営業グループグループマネージャー
中村 亜里沙 氏

講演日 2023年4月20日(木)

コロナ禍以降、製薬各社のWeb講演会数は増加し、特色を出すために各社様々な工夫を凝らしているのではないでしょうか。今回は、製薬会社含め数多くのオンライン講演会の配信を行う株式会社ブイキューブより、メタバースを活用した最新のWeb講演会事例をご紹介いただきました。

目次

メタバースの活用で期待できる効果とは?

弊社はエンゲージメントを1つのポイントとして考えており、エンゲージメント向上に必要な要素として、「参加」と「体験」を標榜しております。

一方向で情報を受け取るだけではなく、双方向のコミュニケーション、交流を可能にし、他の参加者の様子を感じられることで、体験満足度を高めることができると考えており、メタバースはその手段の一つとして注目を集めていると理解しています。

3DCGの仮想空間と、相互交流という要素を持つメタバースの効果を以下にご紹介します。

1)満足度の高いイベントを繰り返し行うことによる、集客数、集客率の向上
2)飽きの来ない映像体験や没入感による途中離脱の減少
3)高い満足感による、アンケート回収率の向上
4)より多様なデータの収集と活用が可能になること。先生方の取れるリアクション・アクションが増えることで、取得できるデータが増え、活用の幅も広がります。

メタバースは、イベントを企画する一連の流れの中で、集客や滞在時間、体験価値の向上といった部分に寄与することができます。メタバースですべての課題や目標が解決するわけではありませんので、目的や用途に合わせたツールの使い分けが非常に重要です。

メタバースの活用:アバターによる情報交換会

アバターによる情報交換会では、リアルな交流体験を重視する「3Dウォークスルー型のプラットフォーム」が適しています。3DCG空間にアバターとして参加し、自由に動き回って参加者同士の交流を図ることや、講演を視聴することができます。

講演中は、挙手及びチャットでの質問や、拍手といった様々なリアクション・アクションを設定できます。情報の取得だけでなく、楽しさも加えることができると考えています。

テーブルを配置して、同じ枠の中にいる人だけが交流できる機能もあり、懇親会でもご使用いただけます。

メタバースの活用:分科会・エキスパートミーティング

分科会、エキスパートミーティングでは、複数の方々が各テーブルに分かれて交流できる2.5Dクリック移動型の「EventIn」というソリューションが適しています。

3D空間ではないものの、2Dで全体を俯瞰し、直感的に興味のあるテーブルに移動でき、製薬会社と先生方、あるいは先生方同士で自由にコミュニケーションをとることができます。また講演会のような一方的な会話形式や、双方向自由に発言できるモード、テーブルに格納したコンテンツを自由に閲覧いただけるモードなど、リアルタイムに切り替えられる多様な機能を備えています。

メタバースの活用:新製剤PRイベント

新製剤PRイベントでは、臨場感のある演出ができる「3D視聴型」のソリューションが適しています。双方向性や交流といった観点とはまた異なりますが、、ここでは視聴する映像にこだわることができるため、特別な企画の演出や、製品の認知やブランディングイメージ向上といったニーズにお応えできます

演者がバーチャルスタジオ内で本当に登壇しているかのような演出や、カメラワーク、ライティングに凝った映像づくり、製剤のイメージに合わせたバーチャルスタジオの設計も可能です。

また、併せて利用可能なソリューションの1つに「Touchcast」があります。

イベントページを通して、配信当日だけでなく、参加当日までの高揚感を醸成できます。終了後も、オンデマンドのコンテンツや記事を掲載することでイベントの効果を継続維持できます。

製薬業界におけるメタバース活用事例

ここからは、実際のメタバース活用事例をご紹介していきます。

アバターによる情報交換会

医療・製薬業界特化型メタバースプラットフォーム:講演会+懇親会

100名ほどの規模で、講演会後の懇親会、双方向コミュニケーションを実現したいというご要望にお応えした3D ウォークスルー型の事例です。開演前はバーチャルな展示会場を用意し、早めに入られた先生方はパネルに展示されたコンテンツを見ていただきます。講演はシアター型の講演会場で行い、聴講、質疑応答の後、円卓が並んだ懇親会場に移動して交流していただくという企画です。

分科会・エキスパートミーティング

EventIn:分科会+情報交換会

600名規模の若手医師向けWeb講演会で、ニーズに合わせた幅広いテーマのイベントの実現を目的としたEventInの事例です。4つのチャンネルを用意し、それぞれテーマを設け講演を行いました。最後の20分は演者毎に専用のテーブルを用意して、ご登壇された先生と若手の先生との交流を図りました。

新製剤PRイベント

3DCGバーチャルセット:製剤周年記念講演会

7,000名という規模の大きな講演会で、ブランディングイメージを届けたい、より多くの先生方に製剤を認知してもらいたいというニーズに応えた事例です。3D視聴型のソリューションを活用して5名の先生方に入れ替わり講演をしていただき、最後にパネルディスカッションを行いました。

まとめ

メタバースは、医師のエンゲージメント向上を実現する手段の1つであり、リアルにより近いコミュニケーションの実現、オンラインでの没入感、臨場感を醸成する演出が可能であると考えています。今弊社は、イベントの効果測定、定性面・定量面双方からの検証分析に取り組んでおります。現在計測できている 「3D 視聴型」ソリューションを活用したイベントによる実績を、参考までにご紹介します。

・通常配信では、講演会の半分以上を視聴した参加者が約50%留まるのに対して、3DCGでは約70%に達している
・通常配信と比べて、3DCG配信では、満足と回答した参加者の割合が7ポイント改善した
・通常配信と比べて、アンケート回答率(7.5%→32.25%)が4倍となった

※なお、本実績は1~6社ほどの特定企画を対象としたものです。一例としてご参照ください。

メタバースの活用をWeb講演会の新たな選択肢の1つとして皆さまにご検討いただければ、大変ありがたく思っております。

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