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インターネット講演会の視聴機会を増やすための医師ニーズ(2023年冬号)

記事公開日 2023.12.18
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記事公開日 2023.12.18

「DM白書」では、チャネル別利用意向やメディアマインドシェアといった定期的に調査している項目に加えて、毎号「特集」として時代のトレンドに合わせた設問を用意し、医師の利用状況や利用意向を調査しています。本記事では、2023年冬号の特集テーマである「インターネット講演会の視聴頻度の実態と改善策の評価、経験」の選定背景および調査結果の概要をご紹介します。

本記事は、製薬業界の動向を把握していただくことを目的としています。
DM白書に掲載されている詳細なデータについては、本記事では取り扱っておりませんのでご了承ください。

目次

視聴したいと思ったインターネット講演会が視聴できなかった頻度と解決策を探る

選定背景

過去の調査で、インターネット講演会に関して困っていることや不便だと感じている事を確認したところ、日程が合わず視聴できない、または視聴したいと思っていた講演会を忘れてしまうことがある医師が多いことが分かりました。※1

さらに、事前の告知情報として、追っかけ再生や期間限定の録画再生があることで視聴意欲が高まること、また多くの医師がLIVE配信だけでなくオンデマンド配信を希望していることも明らかになっています。※2 ※3

一方、製薬企業では、より多くの医師にインターネット講演会を視聴してもらうために、医療系ポータルサイトの活用、追っかけ再生や期間限定の録画配信などのさまざまな施策を実施していますが、いくつかの課題や疑問が存在しています。

インターネット講演会運営における課題・疑問

・LIVE配信終了から一定期間経過後に掲載するオンデマンド配信は、社内での講演内容の審査や講演内容の編集に時間と労力を要する。
・オンデマンド配信を視聴した医師はLIVE配信と比較して内容に満足しているか。
・リマインドメールはどのタイミングに配信するのが最適か。

※1「DM白書2022年秋号」インターネット講演会 困っている事/不便だと感じている事
※2「DM白書2022年秋号」インターネット講演会 追っかけ再生/録画再生による視聴意欲の変化
※3「DM白書2022年秋号」インターネット講演会 講演概要の事前告知希望

「DM白書2023年冬号」の調査項目

そこで、「DM白書2023年冬号」では、インターネット講演会の視聴頻度の実態と改善策の評価について、以下内容を調査しました。

・視聴したいと思ったインターネット講演会が視聴できない頻度は?
・LIVE配信以外での配信方法※4があることで講演会が視聴できる頻度はどの程度改善されるのか?
・どのタイミングでリマインドメールを送ると視聴忘れを防げやすいのか?
・LIVE配信と比較して、実際にオンデマンド配信を視聴した印象は?※5

※4 LIVE配信以外の配信方法:タイムシフト配信(追っかけ再生)、LIVE配信終了後の期間限定配信(1週間程度)、LIVE配信終了から一定期間後に配信するオンデマンド配信
※5 視聴した印象は次から選択:内容がコンパクトにまとまっているように感じる、講演内容に制約が加わっているように感じる、質問や投票などの参加型視聴ができないのでLIVE視聴の方が良い、LIVE配信と比較して特に印象は変わらない、その他

調査結果概要

調査の結果、視聴したいと思ったインターネット講演会を日程が合わず視聴できない頻度は、3回に1回以上の医師が半数以上、年代が若いほどその割合が高いことが分かりました。

LIVE配信以外の配信方法があることにより、都合が合わず視聴できない頻度が改善すると思うかについて、「改善すると思う」と回答した医師の割合は、「LIVE配信終了から一定期間後に配信するオンデマンド配信」で45%程度、「LIVE配信終了後の期間限定配信(1週間程度)」で40%程度、「タイムシフト配信(追っかけ再生)」で30%程度となりました。

なお、オンデマンド配信による視聴時の印象については、「LIVE配信と比較して特に印象は変わらない」「内容がコンパクトにまとまっているように感じる」のそれぞれで半数近くの医師が回答しており、ネガティブな印象は少ない結果となりました。

【白書編纂チームからのコメント】

今後、「医師の働き方改革」により、MRからの情報収集時間が減少し、勤務時間外に自己研鑽の時間を確保しやすくなることで、インターネット講演会の視聴回数が増える医師がいることが分かっています。一方で、勤務時間外に勤務先施設内でインターネット講演会(LIVE配信)が視聴できなくなる医師もいます。また現時点でも、都合が合わずインターネット講演会が視聴できない頻度が3回に1回以上である医師が半数以上となっています。

これらの事情を踏まえると、より多くの医師に視聴してもらうために、LIVE配信以外の配信方法の検討が非常に重要になってきます。今回の調査では、「LIVE配信終了後の期間限定配信(1週間程度)」と「LIVE配信終了から一定期間後に配信するオンデマンド配信」とで、視聴できない頻度が「改善すると思う」との回答に差があまりないことが分かりました。

製薬企業側の労力や配信までのスケジュールを考慮すると、比較的取り組みやすいLIVE配信直後の期間限定配信(1週間程度)の実施から検討するのがよいのではないかと考えます。

※本データの詳細は「DM白書2023年冬号」掲載

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