処方インパクト(PI)の活用
DM白書は、医師が行うデジタルを主とした情報収集活動の実態を明らかにし、医師の最新動向や製薬業界を取り巻く環境、業界他社の動向をいち早く捉えることにより、製薬企業のデジタル戦略策定に活用されています。
本記事では、DM白書の実際の調査結果をご紹介しながら、処方インパクト(PI)の活用方法をご紹介します。
目次
処方インパクト(PI)とは?
「処方インパクト(PI)」※1は、プロモーション効果を推計するMCI DIGITAL独自の指標で、プロモーションにより処方行動が変化した薬剤の回答率を指します。PI回答率は、処方インパクト(PI)値を対象医師数で割ったものを指します。
※1処方インパクト(PI)調査票(詳細はQを押下してご覧ください)
Q. 20XX年X月~X月末で、情報を元に処方行動が変わった薬剤名とその企業名を5個以上お教えください。//FA
Q.回答された薬剤について、情報を元にどのように処方行動が変わりましたか。あてはまるものを1つお選びください。//SA
Q.回答された薬剤の情報入手先について、あてはまるものをすべてお選びください。//MA
Q.前問で「インターネットサイト」と回答された薬剤についてお伺いします。
情報入手先の「インターネトサイト」として、あてはまるものをすべてお選びください。//MA
注力するチャネルの検討材料として活用
「DM白書標準版レポート」では、処方行動に変化があった薬剤の各情報源の割合を確認することが可能です。
本データでは、「MR(面談・電話)」と「インターネット講演会」の割合がほぼ同じであることが分かります。
医師を取り巻く環境変化に対応したチャネル戦略の検討材料として活用
処方インパクト(PI)を時系列で確認することで、市場・業界の環境変化により情報源の割合がどのように変化しているかを把握できます。
本データでは、コロナ禍以降、「インターネット講演会」および「インターネットサイト」の割合が増加していることが分かります。
医師の志向性に合わせたプロモーション施策検討に活用
「DM白書 標準版レポート」では、新薬処方を検討するタイミングによって医師をグループ分けし、グループごとに情報源の割合を調査しています。
※その他の切り口での分析はご相談ください。
本データでは、新薬処方に積極的な医師ほど、情報源として「MR(面談、電話)」の比率が高いことが分かります。
オムニチャネル戦略推進に向けた社内資料として活用
MRチャネルのみ※2で情報取得している医師のPI回答率と、MRチャネルとデジタルチャネルの両方で情報取得している医師のPI回答率をもとに、製薬企業ごとのマルチチャネル効果※3を確認することが可能です。
※2「MRチャネルのみ」は情報源:MR(面談・電話)を対象
※3「MRのみ」でのリーチ状況下と比較して、「MR+e」のマルチチャネルでリーチした場合のPIの高まりについて、弊社独自の算出方法にて表現したもの。
薬剤ごとのプロモーション施策評価、検討に活用
「DM白書標準版」納品物に含まれる、集計表Excelファイル「05処方インパクト(PI)集計」では、「プロモーションにより処方行動が変化した」と回答のあったすべての薬剤の情報源を、薬効分類別で確認することが可能です。競合他社のデータも確認できますので、ぜひご利用ください。
出典
●DM白書2022年冬号
調査期間:2022年10月20日~10月31日
調査方法:インターネット
有効サンプル数:医師5,074名